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Wednesday, April 17, 2013

日本とアメリカのシステムの違い(3)

<前回のポストからの続きです>

日本とアメリカではポジションに対する独立性も違う。

日本ではその教室内で教授になって始めて独立した存在と見なされるが、アメリカではテニュアトラックの准教授になった時点で自分の独立したラボを持てる。

ここは大きな違いで、日本の場合は若くして教授になる場合を除いては、独立して自分のアイデアを元にグラントを取り、そのアイデアを形にしていくのに時間がかかる。

そして、いくら肩書きが准教授であっても成果の責任や決定などの権限は常に教授にあるので、完全な独立ではない。

他の見方をすると大きな責任がなく楽なポジションではあるが、自由度は低いのでちょっと物足りない気もする。

一方アメリカでは准教授になった時点で、自分のラボを維持するためにグラントを取ったりしなければならないという大きな責任を背負わなければならなくなるが、すべては自分の責任でラボを運営できる。

向上心のある若手にはこっちの実力主義の世界の方が魅力的に映るのではないだろうか。

しかし、テニュアが取れるまでは、いつでもクビになるというリスクが常につきまとう。

独立したとたんに大御所の教授陣と同じ土俵で勝負していかなければならず、そういう戦いを勝ち抜いていかなければならないことを考えるとこれはこれで厳しい世界なのである。

<つづく>


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4 comments:

  1. はじめまして医師5年目のものです。現在、短期間の病院見学でアメリカにきております。短期間のフェローに関して興味があります。USMLE 1 2CKを取得し次にCSを受けようと考えています。2年程度の留学を希望していましたがこちらに来て、聞いてみてもそんな話聞いたことないといわれました。なのでブログの内容がとても興味あります。質問なのですがやはり希望を出す場合はUSMLEの成績は重要視されるでしょうか?

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    1. コメントありがとうございます。僕の場合は臨床で留学している訳ではないので、USLMEの成績がどれくらい重要かは解りません。やはり高い点数にこしたことはないと思いますが。。。また内科系は解りませんが、外科系の人がフェローとして短期で臨床留学しているケースは聞くことはあります。しかしその辺はあまり詳しくはないので、詳しいお返事はできないと思います。ごめんなさい。やはり以前臨床で留学していた人を探してコンタクトを取るのが一番の早道かと思います。

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    2. 参考になります。僕は救急なのでどうしようか考えてました。
      ありがとうございます。

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    3. 臨床での留学がうまくいくと良いですね。あまり詳しい分野ではないので力になれるか解りませんが、またもし何かあれば教えてください。

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