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Wednesday, March 27, 2013

日本とアメリカのシステムの違い(2)

<前回のポストからの続きです>

アメリカではテニュアトラック、クリニカルトラック、リサーチトラックという3種類のファカルティーポジションがある。

最日本でも聞かれるようになったがテニュアトラックというのが正規のファカルティーで研究(また医師の場合は臨床も)、教育、デパートメントの仕事などを行う。

クリニカルトラックは主に臨床を、リサーチトラックは主に研究だけを行う。

テニュアトラックは出世に伴い終身雇用権を獲得する権利があるが、クリニカルトラックとリサーチトラックにはその権利はない。

また、テニュアトラックは独立して自分のラボを持つことができるが、リサーチトラックはテニュアトラックファカルティーの傘下に属し独立とは見なされない(ファカルティーとは名ばかりで実際はポスドクの延長みたいなものである)。

日本で置き換えると、テニュアトラックは准教授以上でリサーチトラックは任期付の助教という感じか?

僕は今現在、このリサーチトラックファカルティーでテニュアトラックの職を探している最中である。

こちらのファカルティーは、自分の給料をある程度グラントから捻出しなければならない。

テニュアトラックの場合はある割合の給料は大学が保証してくれる(公立校で6−7割、私立で2−3割と聞いたことがある)。

これをハードマネーという。

一方、リサーチトラックの場合は100%の給料をグラントから捻出しなければならない。

これをソフトマネーという。

結果、グラントがなくなった場合、終身雇用権を獲得したテニュアトラックファカルティーは減給されるが職は失わない。

しかし、リサーチトラックの場合はグラントがなくなった時点で終わりになる。

クリニカルトラックの場合は詳しくは解らないが、診療をしている関係で大学や病院に収入をもたらすので、終身雇用はされないがリサーチトラックほど厳しい条件ではないのではないだろうか。

<つづく>


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