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Thursday, February 7, 2013

ヴィザについて(6)

<前回のポストからの続きです>

ちょっとヴィザの話とはずれてしまうかもしれないが、これを見ている人の中には研究で留学して途中で臨床に変更しようと考えている臨床医の人もいると思うので、それについてちょっとここで触れておきたいと思う。

結論から言うと研究で留学して帰国前に1−2年臨床にも触れてから帰りたいというのなら可能であるが、臨床医としてこっちで生きていきたいと考えていたらこの経路は想像以上に難しい。

まずアメリカで臨床医として働くためには何が必要かというと、やはりアメリカの医師免許。

日本の医師免許があればこちらの国家試験であるUMLSEを受けることは可能なので、アメリカで医学部をでる必要はなく理論的には短期間でアメリカの医師免許は取得できる。

日本でも同様であるが、アメリカでは医師免許を取ってからまずは研修医として数年過ごし、そこからフェローになって経験を積み、それらが終わってやっとスタッフドクターとして働くことができる。

残念ながら日本での研修はこちらではカウントされないので、スタッフドクターとして長期に働いていくためにはこちらでも研修医をやりなおさなければならない。

しかし、そこには例外があって、短期間なら研修医を経ずいきなりフェローとして働くことはできる。

しかし、フェローが終了してもそこから上に上がることはできず、スタッフドクターになるためには結局研修医をやらなくてはいけない。

じゃあ研修医から始めればいいじゃないかという意見もあるかと思うが、ここでヴィザの問題が出てくる。

臨床での留学の場合、雇用主となる病院は基本的には労働ヴィザやグリーンカードをサポートはしてくれず、だいたいの場合はJ1ヴィザで滞在することになる。

J1ヴィザには研究用と臨床用の2種類あるようで、そこを変更できたとしてもJ1ヴィザの最長期間がリセットされる訳ではない。

例えば、J1ヴィザの最長期間が5年だとして(研究から臨床に変えたら全部で7年になったような記憶があるが定かではないので、皆さん自分で調べてみてください)研究で、2年ぐらい過ごしていたら臨床できるのはあと3年しかない。

研修医を終了するまではだいたい2−3年はかかると思うので、研修医が終わった頃にはJ1ヴィザが切れて帰国ということになってしまう。

<つづく>


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