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Friday, February 8, 2013

ヴィザについて(7)

<前回のポストからの続きです>

ヴィザの問題だけではなく研究がうまく行かないからという理由で途中から臨床に鞍替えしようとする人もいるが、これはもってのほか。

しかも途中で変更するということは、アメリカに来てから国家試験の準備をするということになる。

中には研究そっちのけでいきなりラボの中で試験勉強を始め、試験勉強のために長期休暇をとる人たちもいる。

雇い主であるボスは基本的に研究に専念して欲しいはずなので、このような態度はあまり歓迎されない。

僕の知り合いの中国人は以前から貯めてあった2ヶ月ほどの有給休暇をこの国家試験のために一気に取り、ボスたちから反感を買っていた。

こういうことをするとボスからの信頼を失い、その後ラボでかなり肩身の狭い思いをするのではないかと思う。

従ってもし試験勉強をしたいのであれば、研究はしっかりやりつつ自分の時間を削って(早朝や深夜など)勉強していくしかない。

また、臨床医が研究留学にくる場合は、医学部の卒業からかなりの時間が経っていることが多い。

これは選ぶ科にもよると思うが、こちらの研修医の研修機関は医学部卒業から時間の経っている医師を研修医として取ることをあまり好ましく思っていないので、たとえライセンスが取れたとしても、研修医として研修施設にマッチできるかどうかは解らない。

卒業後10年ぐらい立っていた知り合いは、ライセンス取得後200ぐらいアプリケーションを送ったらしいが、一つもいい返事が来ず臨床医としての道をあきらめていた。

また他には、研修医もこなしフェローもやってこれからというときにヴィザが変更できず泣く泣く帰国していった知り合いもいる。

このように、こちらで臨床医を長いスパンでやっていくのは、年齢やヴィザの問題などもあり結構大変なようである。

しかし、全部が全部だめな訳ではない。

今までで見た一番の成功例は、自分が学びたい技術を行っている科にフェローとして入り込み、2−3年したら帰国というパターンだ。

だから、もしアメリカですぐにでも臨床を学びたいのであれば、研究を経ずフェローとして留学できる道を探しヴィザが切れたら帰るという方向で考えていくのがいいのかもしれない。

もしくは、どうしても長期に臨床医をやりたいようであれば研究を頑張ってグリーンカードを手に入れてから臨床医に変更するというのがもしかしたら一番賢い方法なのかもしれない。

<つづく>


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